大商ニュース連載企画「CHANGE FASHION」大阪・関西万博を機に、共創しながら繊維・ファッション産業の未来に向けて挑戦する出展企業17社を紹介します。
記念すべきトップバターはオーミケンシ株式会社さん!インタビューに対応いただいたのは、ライフスタイル営業部 副部長の明田英之さんです!


生活になじみ深い「レーヨン」が、植物由来のセルロースが原料であることをご存知だろうか。
レーヨンは肌触りが良いだけではなく、生分解性で環境にもやさしい。また、多孔質であることから、別素材を練り込んで様々な機能性を持たせることができる。

繊維原料メーカーのオーミケンシ(大阪市)は1917年に滋賀県彦根市で絹糸製造業として設立。現在は、セルロースの研究技術を軸に、アパレルのみならず、食品、化粧品等の他分野にも事業を広げている。

同社が大阪・関西万博で発信するのは、化粧品メーカー桃谷順天館との共同でレーヨンに化粧成分を練り込み美肌に導く「モイストファイバー」の製造技術のほか、全国から広島県などに寄贈される折り鶴を繊維にした「折り鶴レーヨン」、海洋で生分解可能なセルロース製シート「MAGNATURE」などだ。これらを活用して、「光合成する服」や自然との共生をテーマとした展示空間を共創していく。

同社のライフスタイル営業部明田英之副部長は「レーヨンは別素材との組み合わせで変化するまだまだ可能性のある素材。普段は接することのない川下の企業との共創で、万博後にもつながる新しいアイデアをもらえれば。」と期待を寄せる。
また、「万博は、海外へ日本の高品質な素材をアピールするチャンス。良い商品を適正価格で海外に売り込むきっかけにしたい。」と意気込む。

「モイストファイバー」の綿を手にする同社のライフスタイル営業部の明田英之副部長。