大商ニュース連載企画「CHANGE FASHION」大阪・関西万博を機に、共創しながら繊維・ファッション産業の未来に向けて挑戦する出展企業17社を紹介します。
第9回目は株式会社ヨシダさん!インタビューに対応いただいたのは、代表取締役社長の吉田照陳さんと常務取締役で妻の吉田香里さんです!


「『その帽子素敵ですね』そんな言葉から会話が始まるようにしたい。」そう語るのは帽子メーカーのヨシダ(大阪市)の吉田照陳代表取締役社長と妻の吉田香里常務取締役。

同社は、熊本に自社工場を持ち、国内で唯一、編立・染色から縫製など帽子の全行程を一貫生産する体制を整えている。特に、ベレー帽では国内トップの生産力を誇り、丁寧なものづくりに取り組む。
より型崩れしづらく長持ちする工夫として、「もみ」「バリカン」の工程を増やしている。
また、一貫生産の強みとして自由なデザインの商品も手掛ける。著名人やアニメキャラクターのオリジナル帽子を請け負うことも。「手作りの良さを大切にしながらも、時代にあったものづくり」を軸としている。

同社の自社帽子ブランドは「フラミンゴ」。「一本足で自立し、ぶれない」という意味を込めた。高品質な製品は海外でも好評で、輸出にも力を入れている。

また、サスティナブルな社会への貢献にも熱心だ。植物由来の素材・地産地消を活用して、「天草檜ベレー帽」を開発。不登校の子供の支援団体に様々な形の帽子を寄贈し、コミュニケーションのきっかけにしてもらうなど、社会福祉にも取り組む。

今回の大阪・関西万博では、ゴム素材メーカーと協業し、伸縮して様々な形状にトランスフォームする帽子を展示する。目指すのは「ワクワクするぶっ飛んだ」帽子。吉田夫妻は「帽子を被れば会話が広がる。帽子がつむぐ笑顔の未来になれば。」と優しく語り合う。

万博に二人三脚で取り組む吉田吉田照陳さんと香里さん。夫婦円満の秘訣は「なんでも話すこと」