大商ニュース連載企画「CHANGE FASHION」大阪・関西万博を機に、共創しながら繊維・ファッション産業の未来に向けて挑戦する出展企業17社を紹介します。
第7回目は株式会社東紀繊維さん!インタビューに対応いただいたのは、専務取締役の大下善昭さんです!


「日本の丁寧なモノづくりを世界中に知ってもらいたい。」そう語るのは、天然素材の生地の企画、製造を手掛ける東紀繊維(大阪市)専務取締役の大下喜昭氏。
同社の生地は欧州の著名ブランドにも採用され高い評価を得ている。

この生地を生み出しているのが、和歌山の自社工場にある伝統的な「吊り編機」。
この編機を用いることで、糸そのものの質感を活かし、空気を含んでいるかのようにふっくらとした風合いを実現している。

同社は、営業担当者が企画も兼任。生産現場とも連携した社内体制としている。そうすることで、顧客の求めにスピーディーかつ柔軟に対応できるだけではなく、コンセプトやストーリーの共有まで含めた、愛着を持てるような生地の製造につなげている。また、日本国内の自社工場を持つことが、海外顧客の信頼も高めている。

「さらに天然素材の心地よさを感じていただきたい」そのような想いから誕生したのが新ブランド「美衣」。化粧品メーカーとの連携で肌の水分量を上げる機能を持たせた。すでに海外有名ブランドからも引き合いが来ている。

大阪・関西万博では、地球に優しい天然素材の良さを伝えるため、アパレル企業等と共に、植物をまとわせる「光合成する服」に取り組んでいる。

大下氏は「語り継がれる素材を作りたい。見た目では真似されても、中身では真似できない良さがあるのが日本のモノづくり。そのことを世界にアピールしていきたい」と期待を寄せる。