大商ニュース連載企画「CHANGE FASHION」大阪・関西万博を機に、共創しながら繊維・ファッション産業の未来に向けて挑戦する出展企業17社を紹介します。
第6回目はブローレンヂさん!インタビューに対応いただいたのは、代表の冨岡智世さんです!


「ワンピースを着た男性が心から自分が可愛いと思える、そんな服をプロデュースしていきたい」。
男性向けレディース服を製作・販売するアパレル企業のブローレンヂ(大阪市)の冨岡智世代表はそう語る。

冨岡氏は、子供の頃、周囲から「女らしさ」を当てはめられることに反発心を感じた経験があるという。さらに男性の中にも「男らしさ」に違和感を持ち、生きづらい思いをしている人がいることを知り、「そのような人が自分らしくいられる服を作りたい」と考えるようになった。

男性向けレディース服のポイントは「錯覚」の応用。デザインの色やカタチを工夫することで、肩幅が広くてもレディースとして違和感のない服を生み出した。現在では、トランスジェンダーや女装家だけでなく、標準的なサイズが合わない女性などにも幅広く支持されている。

2025年大阪・関西万博では、今回の出展を通じて交流することとなった企業の柔軟性に特徴のある素材を使用、新しいジェンダーフリーファッションにチャレンジする。外国からの来場者も想定し、もともと男女の区別の少ない和服のデザインを取り入れることも考えている。

冨岡氏は「ジェンダーフリーな服があるということを知るだけで『自分だけではない』と救われる人がいる。誰もが自由にファッションを楽しむことを当たり前にしたい。」と目を輝かす。

シフォン生地をふんだんに使った花柄のシャツワンピースを手にする冨岡智世さん