大商ニュース連載企画「CHANGE FASHION」大阪・関西万博を機に、共創しながら繊維・ファッション産業の未来に向けて挑戦する出展企業17社を紹介します。
第10回目は株式会社三恵メリヤスさん!インタビューに対応いただいたのは、社長の三木健さんです!
梅田からほど近い中崎町に、ミシンの音が響く縫製工場がある。1926年創業の三恵メリヤス(大阪市)の自社工場だ。
同社は着心地のいいコットン素材のスウェットやTシャツなどを手掛けている。大阪市内での製造を続けるのは、品質に対するこだわりのひとつ。
2017年にはファクトリーブランド「EIJI(エイジ)」を立ち上げた。町工場の最上級の素材・技術を集結、タグには製造に関わった11社の工場名を印字した。三木健社長は「古着屋で手にした時にこんなカッコいい服を作る工場があることを知ってほしい。時代を超えて良いものを伝えたい。」と語る。
輸出売り上げは4年間で10倍増と海外輸出にも力を入れている。その中で、海外の取引先から重視されるのは、「自然由来の繊維を使用していることや、労働者の人権や環境に配慮している『根拠』を客観的に示すこと」。
そこで、同社は日本で初めてオーガニックコットンの世界的認証「GOTS認証CSCS」を取得した。繊維業界は工程が細分化され、全体を管理することは困難であったが、各工場に協力を依頼し取得にこぎつけた。認証取得効果による更なる認知拡大も期待される。 今回の大阪・関西万博では、伝統的な黒染め染色企業などと共創して展示する。三木氏は「時代に合わせるだけではなく『これがいい』ものを愚直に作り続けたい。大阪が好き。地域に恩を返し続けたい。」と笑顔で語る。
