大商ニュース連載企画「CHANGE FASHION」大阪・関西万博を機に、共創しながら繊維・ファッション産業の未来に向けて挑戦する出展企業17社を紹介します。
ラストを飾るのは山本化学工業株式会社さん!インタビューに対応いただいたのは、専務取締役の山本晃大さんです!
「共創」が万博後の社会をつくるカギになる――。
山本化学工業(大阪市)は生野区に本社・工場を構えるゴム素材メーカー。天然ゴムではなく合成ゴムを使用した消しゴム、消しゴム付き鉛筆など誰もが知る商品を開発してきた。現在の主力商品であるウェットスーツ用ゴム素材は世界シェア90%以上を誇り、取引国は60カ国を越える。
定番商品を送り出してきた同社だが、研究開発の専門要員はいない。製造の技術者や営業職など現場の会議からアイデアが生まれている。山本晃大専務取締役は「非常識=イノベーションといえる。知識が、ぶっ飛んだ発想を阻害する。従業員の中でも『共創』を促している」と語る。
近年では、地球環境へ配慮し、石灰石・菜の花由来のウェットスーツ素材の開発や、使用済みウェットスーツのリサイクルに成功。ゴム素材のリサイクルは技術的に難しく、業界では「非常識」といわれたものだった。また、東日本大震災の際には、発生からわずか2カ月で放射線防護服を販売。医療・防災分野にも進出している。「需要は世界中にある。タイムリーにとにかくやることがスタンス」と山本氏は話す。
万博では、中小企業と共創し、「宙に浮く靴」などを展示、ゴム素材の新しい発想を示す。山本氏は「『3K(危険、汚い、きつい)』といわれる製造業の本当の価値を伝えたい。万博後の社会をどのように変えるかが重要」と希望を抱く。
